はじめに 事例
訪問看護における救急搬送対応(生活保護・身寄りなしの利用者対応)
こんにちは、なつみかんです。先日お仕事で大変貴重な経験をいたしました。
皆さんにシェアさせていただくと同時に、助言などございましたらぜひとも共有いただきたいと思い、記事にさせていただきます。
Aさん 男性 80歳
フィクションです〜
独居、生活保護受給中、身寄りなし
退院して1週間、訪問看護として介入し6日目
16時頃に緊急連絡あり、「胸が苦しい、呼吸も辛い」と訴えあり緊急訪問
頻呼吸、Spo2測定不可、熱発39度以上
緊急搬送の必要性あると判断

普段は比較的穏やかな訪問看護。緊急対応はドキドキ・・・ピリつきます。
救急搬送が必要なケース
訪問看護の現場では、以下のような場合に救急搬送を検討します。
• 意識障害(意識レベルの低下、反応なし、昏睡状態など)
• 呼吸困難(喘鳴・チアノーゼ・呼吸回数異常など)
• 急激な血圧の変動(極端な高血圧・低血圧)
• 激しい胸痛、頭痛、しびれ、麻痺などの症状が出現
• 明らかな外傷や大量出血
• 重大な感染症(高熱・意識障害・敗血症の疑いなど)
※いつもと違う、という違和感は要注意。
定期的な訪問あり、利用者の”いつも”がわかっている場合は、「いつもと違う」という違和感が大きなカギとなります。介入して間もないとなかなか難しいですが、要注意事項ですね。
救急搬送の流れ
状況確認・緊急対応
• バイタルサイン測定(血圧、脈拍、SpO2、意識レベルなど)
• 既往歴・服薬状況を確認
• 可能であれば主治医に連絡し、指示を仰ぎます。往診医が介入していない場合は、かかりつけ病院へ連絡してください。
119番通報
火事ですか?救急ですか?
恥ずかしいことに、一般常識がないなつみかんはこの時点で動揺しまくりです。
「救急です」とお伝えしましょう。
救急隊へ伝えるべき情報
• 利用者の氏名・年齢・住所
• 症状・発症時間・バイタルサイン
• 既往歴・服薬状況
• 生活保護受給の有無・身寄りの有無
救急搬送時の同行判断
• 利用者が身寄りなしの場合、訪問看護師が必要に応じて同行する場合ある。ステーション方針にもよりますが、基本は同行なしで。管理者に要相談です!
• 生活保護受給者であれば、担当ケースワーカーに連絡します。
生活保護受給者・身寄りなしの対応
病院到着後の対応
• 医療費負担について、病院側へ「生活保護受給者であること」を伝えます
• 区の福祉課またはケースワーカーへ連絡し、入院調整を依頼します
• 付き添いは基本行わない。電話番号伝え、病院から検査結果等連絡いただきます

病院によっては付き添いが必ず必要となることがあります。
付き添いはサービス対象外・かなりの時間を要し、スケジュール調整困難となりやすいです。
利用者担当の、ケースワーカーもしくはケアマネジャーに相談しましょう。
退院後の対応
• 退院先が確保できない場合、自治体やケアマネジャーと調整します
• 施設入所が必要な場合、行政と連携して受け入れ先を探します
• 訪問看護の継続が必要であれば、主治医と相談しながら再調整しましょう
関係機関との連携
• ケースワーカー(生活保護担当):生活保護の医療扶助、入院費の確認
• 医療ソーシャルワーカー(MSW):入院・退院調整
• 地域包括支援センター:高齢者の場合、介護サービスの調整
• 行政(福祉課):住居・生活支援の相談
まとめ
• 救急搬送の判断は迅速に行い、119番通報の際は必要情報を正確に伝えるようにしましょう
• 生活保護・身寄りなしのケースでは、関係機関と連携しながら適切な対応を行っていきます
• 退院後のフォローアップを考慮し、今後の生活支援についても検討しましょう

わからないことばかりなのは、はじめは誰でもそうなので仕方のないことだと思っています。
信頼できる先輩方に相談しながら、日々努力!一人前の看護師目指して成長していきたいです!
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