いじめに耐えられなくなった——食事も喉を通らない日々
看護師の専門学校を卒業し、手術室看護師として働いていたなつみかんは、職場の人間関係に苦しみ、いじめのような扱いを受けていました。挨拶しても無視され、陰で笑われ、血のたっぷり含まれたガーゼをスリッパに仕込まれ、人格否定され…。日々のプレッシャーや理不尽な対応にメンタルが削られ、ご飯も食べられなくなり、ただ心を無にして働くだけの毎日。手術室という特殊な環境での働き方に疑問を抱きながらも、どうすることもできず耐え続けていました。
しかし、そんな日々を過ごすうちに、自分の心が限界に近づいていることに気づくこととなります。

今思うと、自分弱っちいな〜と笑えますが、当時は必死だったのだと思います…
転職を決意したきっかけ——手術室で倒れたあの日
ある日、いつも通り手術の準備をしていると、突然涙が止まらなくなりました。悲しくもないのに感情とは関係なくあふれてくる涙。身体が熱くなり、気持ち悪くなり、次の瞬間意識が遠のき、そのまま倒れてしまいました。
病院で診断されたのは「自律神経失調症」。心療内科を勧めてくれたのは、なんと私のプリセプターでした。驚いたことに、彼女自身も向精神薬を服用しながら仕事を続けていたのです。その事実を知ったとき、「こんな働き方、絶対に続けたくない!」と強く思いました。こうして私は転職を決意しました。

自尊感情0です。本当に情けなくて辛くて毎日地獄でした。
転職活動のリアル——メンタルがボロボロの中での挑戦
精神的に不安定な状態での転職活動は、想像以上に過酷でした。正直、自分であれこれ考える余裕はなく、転職エージェントにほぼ丸投げ状態。私が伝えた希望条件は、「病棟勤務」そして「人間関係がいいところ」、それだけでした。
利用したのは**「医療ワーカー」**という転職サイト。エージェントのサポートを受けながら、なんとか転職活動を進めていきました。
仕事を完全に辞めた途端、体調が劇的に回復していきました。気づけば眠剤なしで眠れるようになり、食事も美味しく感じるように。改めて、手術室での勤務がどれほど自分を追い詰めていたのかを痛感しました。
面接で気をつけたことは、メンタル不調を隠さずに伝えること。
「なぜ体調を崩したのか」「その経験から何を学んだのか」「今後どうやってストレスと向き合うのか」——これらをしっかり自己分析し、伝えるようにしました。
結果、1ヶ月も経たないうちに、次の職場が決まりました。

転職のスムーズさは、看護師の強みですね。ありがたいです。
転職後の変化——人間関係の良い職場で得たもの
新しい職場は、人間関係が本当に良く、手術室勤務での環境とはまるで別世界でした。一通りの基礎看護技術を身につけることができ、病棟経験を積むことができたのは大きな収穫でした。
ただし、給与は安く、感染対策はずさん。
結核病棟なのに陰圧室がない、N95マスクは1週間使い回し、さらには同じ病棟で勤務している先輩が患者として入院してくる——そんな現実に直面しました。結局、1年数ヶ月後には再び転職を決意。
それでも、あの手術室で働いていた日々から抜け出せたことは、私にとって大きな一歩でした。過去の自分が転職を決断してくれたことに、今は感謝しています。
メンタルが壊れる前に——「逃げる」ことも選択肢のひとつ
あのとき転職を決意しなければ、なつみかんは今も苦しんでいたかもしれません。もしかすると看護師としての勤務ができない状態になっていたかもしれません。
もし今、同じように悩んでいる人がいるなら、**「メンタルを壊す前に逃げることも大切」**だと全力で伝えたい。
自分の心と身体を守ることは、決して甘えではありません。
むしろ、その決断こそが、より良い未来へつながる大きな一歩になります。断言できます。
私でよければいつでも相談に乗りますし、悩める看護師さん、看護師さん以外でも…お力になれたらと思います。
この記事が、誰かのためになりますように。

一番自分を大切にしてあげてください。その選択は正しいと思う。
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